僕の海外駐在の体験談について思い出したら書いていくってシリーズです。米国駐在員の生活ってどんな感じかちょっと感じてもらえるかと思います。今回はカリフォルニアで家探しした時の話の続きです。
渡米してまもなくで家族はまだ日本、最初のホテルを一週間で出て短期アパートに滞在中に家探し、日本人でよかったなぁと再確認してようやくいい感じの家を見つけて仮申込みをしたところでした。
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いきおいで仮申込みをしたけど
前回のお話で渡米から家探しを行って日本人ってアドバンテージを活かして家探し。一軒、仮申込みをして最後の一軒を見たところ大家さんにぜひとお願いされて、そこも仮申込みをしてしまったところまでお話しました。
最初に仮申込みをした家は2階建ててちょっと広くて小学校もすぐ目の前。ただしそこに通えるかどうかは別問題。うちの子たちは英語がまったく話せない(その当時は)のでこの地区の英語の特別学級のある小学校に行くことになるはず。

その小学校に特別学級はなさそう、英語ができるようなれば家の目の前が小学校ということになりますが、どれくらい先になるのかは分かりません。
肝心の部屋の方はとびきりきれいことはありませんが、まぁ普通。ちょっと広々した感じです。価格は予算よりも200ドルくらい多い感じでした。
もう一つの仮申込した家は最後に見に行った家で標準的な平屋で築40年だったかな。古いは古いんですが、庭がきれいで内装はキッチンがリノベーション済みでとってもきれい。その他の部屋もまぁきれいって感じでした。ただ少し手狭な感じもします。
価格は相場よりも100ドルほど安い感じ。自分の予算よりも少し下回る感じ。大家さんは最初の物件が中国人と思われる奥さん、もう一方の物件が台湾人夫婦でした。どちらも人のよさそうな感じの人なので特に問題はなさそう。
仮申込み自体はお金を払ったりするものではなかったのでなんとかなるとは思ってましたが問題はどちらを断るか。さっそく帰ってから嫁さんにスカイプをつなぎます。いまならLINEでしょうね。たぶん。
嫁さんに連絡
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スカイプがつながると嫁さんに住所を連絡、Googleマップのストリートビューで外観や近所の様子を確認してもらいます。部屋の中の写真はスカイプで送信。
日本の家とくらべてアメリカ(この場合は北カリフォルニアですが)の借家は全体的に古い物件が多いです。この地域は人気だから特別だと思いますが、年数がそのまま家賃に反映されるわけでもなく築年数からするとがっかりって感じでした。
結局、悩みに悩んで最後に見た台湾人夫婦の家を決めて小学校近くの中国人の大家さんにはキャンセルの連絡。そして台湾人夫婦にあらためて申し込みの連絡。契約書の書名には不動産のエージェントに入ってもらうことを伝えました。
不動産のエージェントに連絡
家を探してもらうことになっていたエージェントには自分で探して直接契約すると連絡。ただ大家との契約には立ち会ってほしいと伝えました。
エージェントには最初の交渉のお手伝い分の金額しか払わないということです。英語で交渉はなんとかなるとは思ってましたが契約書の文言を英語で書くのはなれた人にお願いしたほうが速いだろうと思ってそうしました。
台湾人夫婦の大家さん
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申込みをした物件の大家さんは超大手IT企業に勤務する旦那さんと専業主婦の奥さん。旦那さんはとっても人がよさそうな人でした。奥さんもいい人そう。
まずは契約書の説明から。おそらく大家の契約書のフォーマットがネットにあるんでしょう。ダウンロードして持ってきたって感じでした。旦那さんは1項目づつ丁寧に説明をしてくれます。
アメリカの僕が住むことになった地域の標準的な一軒家は家の前と裏に庭があります。庭は天然芝が定番。これはとってもアメリカっぽくてきれいなんですけど、季節によりますがお水をたっぷり上げるないといけないので水道代がかかる。
台湾人夫婦の前のオーナーから庭を大事にしてた家みたいで芝もその他の庭木もとってもきれいです。大家さんとしては物件の価値を下げたくないので芝生の水やりはちゃんとやってほしいようです。
大家さんからは庭師を月に一回入れる(これはとっても平均的な話)、そして芝生の水道代として毎日水やりをしてほしい夏の間だけ50ドルを家賃から引くことになりました。
大家さんとの契約交渉
今回、僕がなんとか交渉したいと思っていたのは長期契約。長期に契約したら安くなったりしないかなって思ってのことだけだったんですが、後から知ったんですがこれってかなり甘い考えだったようです。
アメリカでは賃貸は1年契約が基本でこのあたりの人気のエリアでは契約更新時に10%とか家賃が上がるのは日常茶飯事。なので長期契約も普通じゃないしそれで安くなるなんて、その当時、今ではもっとだと思いますが考えられないってことでした。
一方、台湾夫婦の大家さん側では空き家のリスクとわけのわからない人に借りられるリスクを考えてか、いきなり長く借りてくれないかとの話が出てきました。これは願ってもないチャンス。
奥さんからの一言。。。
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「長く借りるからちょっと安くしてもらえませんか?」こちらからまずはジャブ。どのくらい借りてくれるの?と旦那さん。とってもいい感じのリアクションです。
すると突然奥さんが、「いま100ドル高くするから借りたいって人がいるんだけど。。。」まぢか!と思いましたが顔に出すわけには行きません。ほんとかうそか。どっちなんだろうとか思いながらも取りあえず涼しい顔をキープ。
「でも僕は長く借りるし、家の中で靴ははかないし、奥さんはきれい好きだし他の人よりもいいと思いますよ。」と切り返す。「でも100ドル」と奥さん、「いいじゃん、あたごさんで。。で、何年借りてくれるの?」と旦那さん。

こちらからは3年から5年と答えると3年間家賃据え置きでって条件が出てきました。これはめっちゃ悪くない!と思いましたが、もうひと押し、「4年目と5年目はどうするの?すごく変わるのはいやですよ。」
旦那さんからは100ドルあげさせてくれと言われて、まぁいいかな、4年目5年目はなんとかなるだろと。奥さんは強烈に100ドル値上げをプッシュ。
もともと家賃は相場よりも割安。手狭なもののいま改めて見ても家も庭もきれい。嫁さんも気にいるはず。100ドル上がっても相場程度で予算内。長期契約なら心配もない。
同僚で契約更新時に家賃があがって泣く泣く引っ越しという話もよく聞きます。希望のエリアで相場並みの値段で長期契約ならまぁ、この辺が落としどころかと4年目、5年目の交渉をに移りました。
4年目、5年目(もうそこまで居るかどうかはともかく、英語も練習したかったんでがんばりました)は100ドル上げてほしいとのこと。
こちらは子どもも大きくなるし、手狭になるかもなので100ドルは厳しいと応酬。奥さんはもっと高く借りてくれる人がいると横でぶつぶつ。
うるさいなぁと思いつつ旦那さんに対してこころからのスマイル。「長く借りるからいいでしょ?」旦那さんも奥さんに「長く借りてもらいたいからなんとかしようよ。」で、奥さん「じゃ4年目、5年目は50ドルアップでどう?」
奥さんが納得しないと契約なんてできないし、旦那さんの立場もあるよね。自分のことを思い浮かべつつ、こりゃどこも同じだともうこのへんで手を打つかと決心。
契約解除の通知は3ヶ月前にできたので3年間金額Fix、4年目、5年目も金額が読めるってなかなかの好条件。これでもういいやと同行してた不動産屋さんに契約書の文言をチェックしてもらって終了。
大家さんの奥さんの正体は。。。
なかなかの条件で契約できたと満足しつつ、気のいい旦那さんに交渉上手な奥さん。同じアジア人とはいえ交渉相手に対して一歩も引かない姿勢はなかなかのもんです。条件の出し方も的を得てるなと思いっていると。
奥さんがいなくなって旦那さんが「あたごさん、ごめんね、、、うちの奥さん、大学で政治学を専攻してたんで交渉事になるとほんと自分を曲げないんだ。」とのこと。
なるほどぉ、、、こっちのずっと営業の現場で商談やってきてたんですが”なかなかの相手”だなって思うはずです。政治学がそんなことなのかは置いといて、奥さん交渉事が好きなんでしょうね。旦那さんも苦労してそうです。笑
まとめ
この時の交渉のおかげで3年間の駐在中はずっと同じ家に住むことができました。大家さんとは毎月、一回、支払いを小切手でやるときにあったり旦那さんとときどきゴルフをしたりと良い関係がつづきました。
日本に変える時は知り合いの日本人家族を紹介して僕らが出ていった後すぐに入るようにしました。大家さん夫婦とは今でもFacebookなどで連絡を取り合っています。
アメリカ駐在記はこちらにまとめてます。
1.なんでアメリカ駐在なんてことになったかはこちら
アメリカ駐在記:おめでとう!海外赴任、こどもの英語どうしよう (;´∀`)
2.赴任してから家を探したときの話です。
アメリカ駐在記:日本人でよかった!カリフォルニアでの家探し
3.なかなかのタフネゴシエーターの大家さん ※本記事です
アメリカ駐在記:大家さんとの契約交渉
4.アメリカにもいろんな人いますね。そりゃ。
アメリカ駐在記:サンフランシスコ周辺で出会った変わった人たちいい人たち
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